神太刀女とは

その刀は女性(ひと)になる――

曲線の優美さ、刃紋の艶かしさ、切っ先の鋭利さ。
日本刀は西洋の剣に比べて、ひどく女性的であろうと思います。
あれほど流麗な姿形でありながら、殺傷能力では群を抜いているといった辺りも、
「美しい女には棘がある」といった言葉に合致するかもしれません。
その日本刀が長い時を経て魂を持ち、妖怪変化になったとしたら……。
間違いなく女性の姿であることでしょう。
美しく、けれども、触れれば斬れる危うさを持った彼女らに、
世の男どもは(私を含めて)、ふらふらと吸い寄せられていくに違いないのです。

そんなイメージから『神太刀女』は始まりました。
読者の皆様の心に、美しい傷跡を残すような作品になっていったらいいなぁと思います。

2007年8月 爲我井 徹

(1巻 あとがきより)

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